Web サイトと Web アプリの違いとは?共通点や導入メリット、スマホアプリとの使い分けを解説


Web サイトと Web アプリの違いとは?共通点や導入メリット、スマホアプリとの使い分けを解説


目次[非表示]

  1. 1.Web サイトと Web アプリの違い
    1. 1.1.Web サイト
    2. 1.2.Web アプリ
      1. 1.2.1.Web アプリとスマホアプリ(ネイティブアプリ)の違い
      2. 1.2.2.Web アプリの事例
  2. 2.Web サイトと Web アプリの共通点
  3. 3.Web サイトと Web アプリの導入メリット/デメリット
    1. 3.1.メリット
      1. 3.1.1.① インストールが不要である
      2. 3.1.2.② スマホアプリ(ネイティブアプリ)よりコストがかからない
    2. 3.2.デメリット
      1. 3.2.1.① ユーザーの行動を促しにくい
      2. 3.2.2.② 動作が遅く、ユーザーのストレスになりやすい
  4. 4.Web サイト/ Web アプリとスマホアプリの使い分け
    1. 4.1.① ターゲットは新規顧客かリピート顧客か
    2. 4.2.② ターゲットの年代や地域性
    3. 4.3.③ Web サイト/ Web アプリとスマホアプリの併用
  5. 5.まとめ


多くの人にとって、Web サイトと Web アプリの違いを説明するのは難しいでしょう。インターネットの普及に伴い Web 技術が急速に発展し、「Web サイト」はもちろん、「Web アプリ」、「スマホアプリ」、「ネイティブアプリ」といったさまざまな用語が登場して、混乱している人も少なくありません。本記事では、Web サイトと Web アプリの違い、共通点、導入メリット/デメリットを紹介します。また、スマホアプリとの使い分けや、サービスを展開する上でどれを活用すべきかについて解説します。


Web サイトと Web アプリの違い

Web サイトも Web アプリも、ブラウザで表示されるものです。代表的なブラウザとしては、Apple の Safari や Google の Chrome などがあります。それらのブラウザ機能さえあれば、端末へインストールすることなく、Web サイトと Web アプリの利用が可能です。まずは、両者にどのような違いがあるのかを詳しく解説します。


Web サイト

Web サイトとは、インターネットに公開されている Webページ の集合体のことです。ユーザーが Web サイトのサーバーにアクセスすると、サーバーが URL から目的の HTML ページを見つけてユーザーに返す仕組みになっています。そのため、どのユーザーがアクセスしても、基本的に毎回同じ画面が表示されます。開発側の視点から見ると、Web サイトの作成に必要な言語は以下のとおりです。

  • HTML:Web サイトの構造をつくる言語
  • CSS:見た目をつくる言語
  • JavaScript:ページに動きをつける言語

後述する Web アプリやスマホアプリと比較すると、Web サイトは簡単に作成できます。


Web アプリ

Web アプリは、Web サイトと大きく異なるものではありませんが、「より高度化された Web サイト」といえます。ユーザーが Web アプリのサーバーにアクセスすると、サーバーはデータベースからさまざまな計算をし、ユーザーごとにカスタマイズされた画面を返すことができます。そのため、表示される画面がユーザーに合わせて変わります。そもそも「アプリ」とは、ユーザーの目的に応じて使用するソフトウェアを意味します。ユーザーは、Web アプリ上で情報の編集が可能です。その点では、情報の検索や閲覧を主な目的とする Web サイトとは性質が異なります。イメージしやすい例として、Excel や Word などの、ブラウザ上で使用できる Microsoft 製品が挙げられます。

Web アプリの作成は、Web サイトよりも複雑になります。Web サイトで用いる HTML/CSS/JavaScript に加えて、サーバーサイドの言語(Python、PHP、Rubyなど)や、データベース言語(SQLなど)が必要です。Web アプリは、便利な機能を実装している反面、構築が複雑になる分、ブラウザ環境への対応や不具合の修正などが求められます。


Web アプリとスマホアプリ(ネイティブアプリ)の違い

スマホが普及した今の時代に、「アプリ」と聞いてまず思い浮かべるのは、スマホアプリでしょう。スマホで利用されるアプリは、「ネイティブアプリ」とも呼ばれ、Web アプリとは性質が異なります。Web アプリは端末へのインストールは不要ですが、スマホアプリは端末へのインストールが必要です。現在は、iPhone の OS である iOS や、さまざまな端末で利用されている Android に対応する形で開発されているものがほとんどです。ユーザーは、App Store や Google Play のアプリからスマホアプリをインストールできます。

スマホアプリの中には、Web ページの画面に近い構成のものもあります。それらは、「ハイブリッドアプリ」と呼ばれ、HTML や CSS などの簡単な言語で構築されていますが、プッシュ通知などのアプリとしての機能も備えています。


Web アプリの事例

私たちが普段よく利用する Web アプリの例として、以下が挙げられます。

  • YouTube
  • Facebook
  • Instagram
  • Amazon
  • Gmail

これらは、スマホアプリ(ネイティブアプリ)も存在しますが、Safari や Chrome などのブラウザでも利用が可能です。例えば、YouTube をブラウザで利用したい場合、ブラウザの検索窓に「YouTube」と入力し、検索結果から YouTube の Web アプリを開いて、動画を見ながら高評価アイコンをクリックしたりコメントを書き込んだりできます。自分の Google アカウントでログインすれば、スマホアプリのように自分の動画をアップロードして公開できたり、おすすめ動画などの個別にカスタマイズされた情報が提供されたりします。


Web サイトと Web アプリの共通点

これまで解説してきたように、Web サイトと Web アプリはまったく別物ではなく、Web サイトの延長線上に Web アプリが存在するというイメージに近いでしょう。両者に共通していることは、以下の 2 点です。

  • インターネット環境が必要である
  • ブラウザで使用が完結する

Web サイトも Web アプリも、インターネット環境で、ブラウザのみを通してサービスが提供されます。PC はもちろん、スマホやタブレットなど、ブラウザを有するあらゆる端末で簡単に利用できるのが最大のメリットです。


Web サイトと Web アプリの導入メリット/デメリット

Web サイトと Web アプリを導入したり、それらを活用してサービスを展開したりする上で、スマホアプリと比較した際のメリット/デメリットを理解しておくことが大切です。ここからは、Web サイトと Web アプリのメリット/デメリットについて解説していきます。


メリット

Web サイトと Web アプリのメリットは、主に以下の 2 点です。


① インストールが不要である

Web サイトも Web アプリも、ブラウザで使用が完結するため、端末にインストールする必要はありません。インストールによる端末の容量消費やアプリのアップデートといった煩わしさがなく、どの端末からでも手軽にアクセス可能であることは、大きなメリットといえるでしょう。また、検索結果に表示されるため、SEO 対策次第では、検索上位表示を目指せます。それによって、広告費を削減しながら、より多くのユーザーへのアプローチも可能になります。


② スマホアプリ(ネイティブアプリ)よりコストがかからない

Web サイトも Web アプリも、スマホアプリと比較して、開発にコストがかかりません。スマホアプリは、iPhone に用いられている iOS と、その他の端末に用いられている Android の両者に対応させて開発することを強いられます。一方で、Web サイトと Web アプリは、端末の OS を問わず、インターネット環境とブラウザがあれば動作します。そのため、スマホアプリの開発よりも低予算で構築が可能です。


デメリット

スマホアプリと比較した際の大きなデメリットは、以下の 2 点です。


① ユーザーの行動を促しにくい

Web サイトや Web アプリは、スマホアプリと比較すると、ユーザーの行動を促す仕組みがいまひとつ劣ってしまいます。スマホアプリ(ハイブリッドアプリを含む)には、プッシュ通知というユーザーに気付いてもらいやすい機能が標準で備わっています。プッシュ通知は、新着情報やセールの情報などをユーザーに知らせて行動を促したい場合に有効な機能です。Web サイトやWeb アプリの場合は、メール登録をしてもらうことでユーザーに届けたい情報を配信できますが、プッシュ通知と比較するとメールは気付いてもらいにくく、そもそも開封してもらえない可能性もあります。

今では、Web サイトから LINE 公式アカウントなどの SNSへの登録を促し、それらのアプリからプッシュ通知を送信する企業も少なくありません。これは有効な手法ですが、SNS に登録してもらうまでのハードルが存在します。戦略的な企業は、特典をアピールして SNS への登録を促しています。


② 動作が遅く、ユーザーのストレスになりやすい

インストールが不要である点は、Web サイトと Web アプリのメリットである反面、端末そのものにデータがないため、アクセスや読み込みに時間がかかるというデメリットにもつながっています。インストールして使用するスマホアプリよりも動作が遅くなりがちで、待機時間の長さからユーザーはストレスを抱え、最悪のケースでは離脱してしまう可能性もあります。


Web サイト/ Web アプリとスマホアプリの使い分け

サービスを展開する上で問題になるのが、Web サイト/ Web アプリとスマホアプリをどのように使い分けていくかという点です。開発にはコストがかかるため、まずはどれから手をつければいいのか迷うことも少なくありません。併用できるのが理想的ですが、優先順位をつける際には、以下の 2 点を考慮するとよいでしょう。


① ターゲットは新規顧客かリピート顧客か

まず、ターゲットとするユーザーが新規顧客なのかリピート顧客なのかを考える必要があります。

Web サイトと Web アプリは、新規顧客への情報提供に適しています。スマホアプリよりも構築が簡単な分、ページ(サービス)を早くリリースできます。また、SEO 対策によって検索上位に表示されれば、ニーズのある新規顧客がページを訪れてくれるでしょう。

一方でスマホアプリは、すでにブランドが知られている状態でないとユーザーにダウンロードしてもらえません。ブランドとしての知名度があれば、スマホアプリが推奨されます。自社ブランドを知っているユーザーに、プッシュ通知などで定期的に自社のことを認知してもらうことで、リピート顧客の獲得を狙えます。


② ターゲットの年代や地域性

次に、ターゲットユーザーの年代や、サービスを展開する地域を考えるべきです。ターゲットユーザーが、スマホ所持率の高い若い世代であれば、スマホアプリが効果的と予想できます。逆に、年齢層が高く、スマホをあまり利用していない世代であれば、Web サイトがベターでしょう。

また、リピート顧客がどれほど期待できる地域なのかも重要な点です。例えば、人口の少ない地方のお店であれば、スマホアプリよりも Web サイトの方が効果的な場合もあります。スマホアプリをリリースしていても、そもそも人口が少なければ、リピート顧客の母数の大きさは期待できません。しかし、Web サイトで検索順位を高めておくことで、観光客など初めてその土地を訪れた人が来店して繁盛する可能性もあります。


③ Web サイト/ Web アプリとスマホアプリの併用

コストはかかりますが、サービスを展開する上で最も効果的な戦略は、Web サイト/ Web アプリとスマホアプリの併用です。それにより、Web サイトで新規顧客を集め、スマホアプリでリピート顧客を維持できます。大手企業もそれらを活用して、集客戦略を練り、売上高やリピート率の向上に努めています。例えば、Amazon などの世界的シェアを誇る企業はいずれも、Web アプリだけでなくスマホアプリもリリースしています。


まとめ

本記事では、Web サイトと Web アプリの違いや共通点、スマホアプリとの使い分けについて解説してきました。Web サイトと Web アプリは、どちらもインターネットとブラウザさえあれば利用できる点が共通していますが、Web アプリの方が、ユーザーのニーズに応じたカスタマイズや、より複雑な情報管理が可能です。一方、インストールが必要なスマホアプリは、動作が早く、プッシュ通知ができるといった利点もあります。サービスの内容や展開地域、ユーザーのターゲット層に応じて、最適な選択をすることが重要です。

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