社内の情報共有を円滑化する方法とは? 体制構築のためのポイント

社内の情報共有を円滑化する方法とは? 体制構築のためのポイント


目次[非表示]

  1. 1.社内の情報共有を円滑化する方法
    1. 1.1.①情報共有の目的を明確にする
    2. 1.2.②共有する情報を洗い出す
    3. 1.3.③アナログ形式の情報をデジタル化する
    4. 1.4.④情報共有のためのツールを導入する
  2. 2.円滑な情報共有ができる社内体制を構築するポイント
    1. 2.1.①運用ルールを策定する
    2. 2.2.②シンプルで使いやすいツールを選択する
  3. 3.まとめ


メールやFAXなどの従来のやり方で情報共有を行っている職場では、「送信・返信のやり取りに時間がかかる」「特定の従業員しか情報を知らず、業務が属人化している」「チームに情報共有されるまでにタイムラグが発生する」などのさまざまな問題につながりやすくなります。

効率的に業務を遂行するためには、社内の横断的かつリアルタイムな情報共有ができる体制を整えることが重要です。

この記事では、社内の円滑な情報共有ができる体制を整える方法と体制構築のポイントについて解説します。


社内の情報共有を円滑化する方法

社内の横断的かつリアルタイムな情報共有ができる体制を整えると、チーム・他部署との連携や進捗確認が速やかに行えるようになり、効率的に業務を進められます。

また、顧客情報や業務ノウハウなどのあらゆる情報資産が蓄積・共有されると、人材育成、経営戦略などに役立てられるため、組織の成長につながります。

ここからは、情報共有の体制を構築する方法を手順に沿って解説します。


①情報共有の目的を明確にする

どのような情報を共有するための体制が必要なのかを把握するために、情報共有の目的を明確にします。各部署・各従業員に対してヒアリングを行い、情報共有の現状課題を把握する必要があります。


▼情報共有の課題と目的の例


課題
目的
例1
各営業担当者の能力にばらつきがあり、優秀な従業員の知識やノウハウが活用されていない
各営業担当者の知識やノウハウなどのナレッジを集約して、売上が低い従業員への育成に役立てたい
例2
テレワーク中や出張中の従業員との
連絡方法が電話・メールになっており、ファイルの共有や進捗確認に時間と労力がかかる
場所・時間を問わずに、離れた場所にいる従業員とタスク状況の確認やファイルのリアルタイムな共有を行いたい


②共有する情報を洗い出す

情報共有の目的を踏まえたうえで、各部署やチームでどのような情報を共有する必要があるかを一つひとつ洗い出します。

共有する情報を業務フローごとに洗い出して整理することで、情報共有のためのツールや必要な機能を検討しやすくなります。


▼目的と共有する情報

目的
共有する情報
営業部門のナレッジ共有
  • 顧客情報
  • 営業のための提案資料
  • 商談の内容
  • 顧客からのフィードバック など
チームや部門間での業務に関する情報共有
  • タスクの内容
  • スケジュール
  • 契約書類
  • プレゼン資料
  • 日報 など


③アナログ形式の情報をデジタル化する

紙媒体で管理していた資料や報告書などのアナログ形式の情報については、デジタル化してデータとして保存・共有できるようにします。

アナログ形式の情報をデジタル化する際は、情報のカテゴリに応じてデータの形式を統一しておくと、ツールでの管理や連携がしやすくなります。


▼アナログ形式の情報をデジタル化する例

  • 手書きで作成していた資料を Office アプリケーションやドキュメント、スプレッドシートなどを用いて作成する
  • 過去に作成した紙媒体の資料は、複合機やスキャンサービスなどを用いてPDFファイルに変換する


④情報共有のためのツールを導入する

社内の情報共有を円滑化するには、オンライン上でリアルタイムな情報共有ができるツールを活用することが有効です。

情報共有に役立つツールにはさまざまな種類があるため、目的や共有したい情報の内容に応じて選択することがポイントです。


▼情報共有に役立つツールの例

ツール
できること
チャットツール
メールよりも手軽にテキスト入力による双方向でのメッセージのやり取りができる。また、過去のメッセージを遡りやすい。
グループウェア
チャット・ビデオ通話・スケジュール管理・ファイル共有などの機能がまとめられている。チームでのミーティングや進捗管理、共同作業などを行える。
オンラインストレージ
クラウド上で業務に必要なファイルやデータを管理・共有できる。
ナレッジマネジメントツール
業務知識やマニュアル、個人が持つノウハウ・経験などを蓄積できる。また、検索機能やファイル共有機能があり、組織内で手軽に共有できる。
社内ポータルサイト
業務に関する情報や資料などの社内にある膨大なデジタルデータを横断的に検索できる。


社内の情報共有に役立つツールと選定のポイントについては、こちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。

  【2022年版】おすすめの情報共有ツールを目的別に比較! 昨今は情報共有のための IT ツールを利用する企業が多いですが、そのようなツールもたくさんの種類があり、どれが良いのか非常に選択が難しいと思います。そこで本記事ではおすすめの情報共有ツールについて目的別に比較します。 ez office



円滑な情報共有ができる社内体制を構築するポイント

社内の情報共有を円滑に行うためには、単にアナログ形式の情報をデジタル化したり、ツールを導入したりするだけでなく、現場で活用されるための体制づくりが欠かせません。社内体制を構築するポイントには、以下の2つが挙げられます。


①運用ルールを策定する

情報共有の円滑化を図るには、「何の情報をどのような形式や方法で共有するか」「ツールをどのように活用するか」を定めた運用ルールを策定することが重要です。

情報を保存するデータ形式や記述方法、範囲などが従業員によって異なると、情報共有が煩雑化してしまう可能性があります。以下のような項目についてルールを定めておくと、社内の混乱を防いで情報共有の仕組みをつくれます。


▼運用ルールを策定するポイント

  • 業務内容やフローに応じて使用するツールを統一する
  • ツールに保存する情報の範囲とデータ形式を定める
  • 情報のアクセス権限の範囲と承認フローを定める
  • 情報のカテゴリ別にタイトルやタグづけなどのルールを決めて、検索しやすいようにする


②シンプルで使いやすいツールを選択する

シンプルで使いやすいツールを選択することもポイントの一つです。

情報共有のためのツールが複数存在したり、機能が多岐にわたったりする場合には、従業員が「使いにくい」と感じる可能性があります。

「ツールを導入したものの使ってもらえない」という事態を避けるためには、直感的な操作がしやすく、ほかの製品とも柔軟に連携できるツールを選択することが重要です。

また、従業員のなかにはツールの使い方に慣れていない人もいると考えられます。ツールを有効活用してもらうには、事前に研修を実施したり、基本的な操作方法や業務での活用例などをまとめたマニュアルを作成したりすることも必要です。



まとめ

この記事では、社内の情報共有について以下の内容を解説しました。


  • 社内の情報共有を円滑化する方法
  • 円滑な情報共有ができる社内体制を構築するポイント


社内の情報共有を円滑にするには、社内の横断的かつリアルタイムな情報共有ができる体制を構築することが重要です。

情報のデジタル化やツールの導入を進める際は、現状課題を踏まえて目的を明確化したうえで「何の情報をどのような形式や方法で共有するか」を決める必要があります。

また、ツールを活用する際は、運用ルールを策定して情報共有の仕組みを整えるとともに、従業員が直感的に使いやすいツールを選択することがポイントです。

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