貸出管理は SharePoint で!業務を効率化する超活用術!
目次[非表示]
- 1.貸出管理の目的
- 1.1.貸出管理がずさんだとどうなる?
- 1.2.貸出管理は SharePoint で
- 2.SharePoint を使った貸出管理の方法
- 2.1.貸出管理の基本的な考え方
- 2.2.SharePoint で貸出管理
- 3.SharePoint の貸出管理で取り扱う情報
- 4.SharePoint での貸出管理のコツ
- 5.まとめ
会社の備品の貸出管理は非常に重要です。
備品が固定資産だったりすると、棚卸しのたびに誰の手元にあるか探し回らないといけません。そのため決算期が近づくと、憂うつになる管理者の方も多いでしょう。SharePoint を使えば、効率的に備品管理が出来ます。本記事では SharePoint を使った貸出管理について、解説します。
貸出管理の目的
貸出管理は、「いつ、誰が、何を、いくつ、いつまで持ち出したのか」を記録し、現在の備品の在処を管理するのが目的です。
貸出管理をすれば、業務の効率化が見込めます。その理由は、以下の5点です。
1. 備品を探す手間の削減
2. 棚卸し作業の効率化
3. 備品紛失時の手続き効率化
4. 不要な持ち出しの低減
5. 備品の私的利用や横領のリスク低減
備品をきちんと管理する体制を整えると、業務も効率化され、備品の紛失や不正も減るのです。結果的に経費の節減や生産性の向上にも繋がります。
貸出管理がずさんだとどうなる?
ずさんな貸出管理をしていると、さまざまなリスクに晒されます。
備品には、パソコンやスマホ等の情報機器や、100万円以上するような専門的な機器もあるでしょう。
このような備品が社外に流出したり、紛失したりすると非常に危険です。例えば、パソコンには機密情報がたくさん入っています。顧客の個人情報が流出したりすると、会社の責任問題になりかねません。
貸出管理のずさんさが原因で、大きな損失に繋がる可能性があるのです。
貸出管理は SharePoint で
SharePoint は、Microsoft 製のグループウェアです。
実はこの SharePoint は、貸出管理システムとして使えるのです。
もしチーム運営に SharePoint を使っている企業ならば、使い慣れたツールで貸出管理まで出来たら便利ですよね。
次のセクションでは、SharePoint を使った貸出管理の方法について解説します。
SharePoint を使った貸出管理の方法
貸出管理の基本的な考え方
1. 備品をカテゴリー別に分ける
2. 手続きのフローを策定する
3. 備品の貸出管理システムを導入する
4. 備品にラベルを付ける
5. ルールを策定する
6. 定期的に備品をチェックする
貸出管理の基本的な考え方は、整理整頓とルール作りです。
備品を管理するためには、まずどんな備品が存在するのか棚卸し、リストを作り、管理しやすいように分類しなければなりません。
次に備品の購入から廃棄に至るまでの手続きのフローを決め、ルール化します。備品の手続きの管理には備品の貸出管理システムを導入すると良いでしょう。
ただし、ただシステムを導入しただけでは管理できません。システムは、ITという形の無いもので、備品は形ある物ですから、その2つを結びつけないと管理できないですよね。備品の名称や型番によって管理する方法もありますが、それだと同じ種類の備品を複数管理したいときに管理しにくいです。よって、備品には通し番号を記載したラベルを貼り、システムに番号を登録して、管理しましょう。
もっと自動化したいなら、モバイル端末とバーコードを使い、バーコードを読み取るだけで貸出と返却ができるようにします。
これらは SharePoint を使って実現可能です。
SharePoint で貸出管理
SharePoint を使えば備品の貸出管理システムが作れます。
SharePoint で作る備品の貸出管理システムは、以下の3つのアプリケーションを使います。
1. SharePoint
2. Lists
3. Power Automate
Lists は、Microsoft 製のアプリです。
本質的には SharePoint のリストそのものなのですが、SharePoint を意識させないようになっているのが特徴です。もちろん SharePoint から管理することもできます。
Power Automate も Microsoft 製のアプリで、フローを自動化するものです。
3つとも Microsoft 製なので、連携がしやすくできており、プログラミングなどの専門知識が無くても、備品の貸出管理システムが作れます。
SharePoint の貸出管理で取り扱う情報
貸出管理では、どのような情報を管理すれば良いのでしょうか?
どのような備品を管理したいかによっても変わると思いますが、一例として、以下のような情報が必要です。
まず、備品の情報をリストに登録します。
1. 管理番号(QRコードなど)
2. 備品のカテゴリ
3. メーカー
4. 型番や機種名
5. 固定資産 or 消耗品
6. 購入年月日
また、備品を貸し出す際には、借りた人についての情報が必要です。
1. 貸出日時
2. 返却日時
3. 借りる人のIDや社員番号など
4. 借りる人の氏名
5. 借りる人の所属
なお、効率的な予約システムの仕組みづくりについては、こちらの記事で解説しています。併せてご確認ください。
SharePoint での貸出管理のコツ
貸出管理のコツは、作成したルールやフローの社内への周知です。
一部の人だけが利用していて、他の人は利用してないのでは、管理の意味がありません。しかし、新しい仕組みや制度を組織に浸透させるのはなかなか難しい物です。
コツとしては以下のようにすると、浸透しやすいです。
1. できるだけかんたんに使えるシステムを作る(ITが苦手な人にもわかりやすく)
2. 局所的な範囲から導入し、段階的に拡大していく
新しいシステムがなかなか浸透しないのは、ユーザーにとって使うのがストレスになるからです。ストレスとは具体的には以下のようなことです。
● 使うのが面倒くさい
● 使い方を覚えるのが面倒くさい
● いちいち入力しないと借りられないのが面倒くさい
● 入力項目が多すぎる
このようなストレスを減らすため、まずは小さい部分だけで導入し、ユーザーの意見を聞きながら、改良していくようにすればよいです。
例えば、最初は高価な備品だけを対象にしたり、ノートPCやスマホなど機密情報が含まれる備品を対象にしたりすると、理解が得られやすいです。
まとめ
備品の貸出管理は、会社の大事な資産を守る上で非常に重要です。
システムは、SharePoint などを使って、比較的かんたんに作れます。運営体制も含めてしっかりとルール作りをして、着実に社内に浸透させていきましょう。