Microsoft 365 Copilot Business とは?価格・機能・購入条件を解説

📌 この記事で分かること |
「Copilot を使ってみたいけれど、種類が多くてどれを選べばよいのか分からない」。こうしたお悩みをお持ちの中小企業のご担当者も多いのではないでしょうか。Copilot という名前の付くサービスは複数あり、無料で使えるものと有料のもの、大企業向けと中小企業向けが混在しているためです。
この記事では、SharePoint を活用した社内ポータル構築を支援している ez office が、中小企業向けの「Microsoft 365 Copilot Business」に絞って、料金、機能、購入条件、導入の進め方を整理します。料金は 2026 年 10 月時点で Microsoft 公式サイトに掲載されている税抜価格です。価格や条件は変更される場合があるため、契約前には必ず公式ページで最新情報をご確認ください。
目次[非表示]
- 1.Microsoft 365 Copilot Business の基本
- 2.Microsoft 365 Copilot Business の料金
- 3.Microsoft 365 Copilot Business でできること
- 4.契約前に確認したい条件
- 4.1.単体では契約できない
- 4.2.テナントあたりの上限は 300
- 5.自社に合う買い方の選び方
- 5.1.判断の目安
- 5.2.アドオンが向いているケース
- 5.3.一部のユーザーだけ新しいプランに移す場合の注意点
- 6.導入効果を高めるための準備
- 6.1.アクセス権限を棚卸しする
- 6.2.情報を AI が見つけやすい形に整える
- 6.3.小さく始めて、成功例を共有する
- 7.まとめ:Copilot Business は「中小企業が本格的な AI を始める入り口」です
- 8.FAQ:よくある質問
Microsoft 365 Copilot Business の基本
300 ユーザー以下の組織向けの Copilot ライセンス
Microsoft 365 Copilot Business(以下、Copilot Business)は、Word、Excel、PowerPoint、Outlook、Teams などの Microsoft 365 アプリに AI アシスタントを組み込むための、中小企業向けライセンスです。公式の価格ページでは、対象が最大 300 ユーザーまでと示されています(出典:Microsoft 公式「Microsoft Copilot プランと価格」)。
提供開始の経緯
Microsoft は 2025 年 12 月 2 日付の公式ブログで、Copilot Business の一般提供開始を発表しました(出典:Microsoft 365 Copilot Business:小規模事業者の未来)。
さらに 2026 年 5 月 28 日には、Copilot をあらかじめ含んだ「Microsoft 365 Business Standard with Copilot」と「Microsoft 365 Business Premium with Copilot」を 7 月 1 日から提供することが発表されました(出典:Microsoft 365 BusinessとCopilotを導入:小規模ビジネスの新しい標準)。これにより、中小企業は「今のプランに追加する」か「Copilot 込みのプランを選ぶ」かを選べるようになっています。
大企業向け Microsoft 365 Copilot との違い
Microsoft Learn では、Copilot Business は最大 300 ユーザーの組織向けのアドオンで、大企業向けと同じ Copilot の機能を、中小企業向けのライセンス形態と購入方法で提供するものと説明されています(出典:Microsoft Learn「Microsoft Copilot のライセンス オプション」)。つまり、両者の違いは「AI でできること」ではなく、主に「対象となる組織の規模」と「価格」です。
比較項目 | Microsoft 365 Copilot Business | Microsoft 365 Copilot(大企業向け) |
対象規模 | 最大 300 ユーザー | ユーザー数の上限なし |
前提となるプラン | Microsoft 365 Business Premium Microsoft 365 Business Standard Microsoft 365 Business Basic Microsoft 365 Apps for business Microsoft Teams Essentials | Microsoft 365 E3/E5 など、 条件を満たすプラン |
主な AI 機能 | 同じ(Microsoft Learn より) | |
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Microsoft 365 Copilot Business の料金
3 つの買い方と価格
Copilot Business の買い方は、大きく分けて「既存プランへのアドオン」と「Microsoft 365 とのセットプラン」の 2 種類です。アドオンとは、すでに契約しているサービスに追加で購入するオプションのことを指します。公式価格ページの表示は次のとおりです(いずれも 1 ユーザーあたりの月額相当、年払い、税抜)。
買い方 | 契約内容 | 価格 |
アドオン | 契約中の前提プランに Copilot Business を追加 | 通常 3,148 円 (キャンペーン価格 2,698 円) |
Standard とのセット | Microsoft 365 Business Standard と Microsoft 365 Copilot Business | 3,523 円 |
Premium とのセット | Microsoft 365 Business Premium と Microsoft 365 Copilot Business | 4,797 円 |
出典:Microsoft 公式「Microsoft Copilot プランと価格」
Teams を含まないプランの価格
Teams を含まないプランとのセットも用意されています。Business Standard(Teams なし)とのセットは 3,041 円、Business Premium(Teams なし)とのセットは 4,316 円です(出典:Microsoft 公式「Teams が含まれないプラン」)。Teams を別途契約している場合などに検討するとよいでしょう。
具体例:Business Standard を契約中の会社の場合
Microsoft 365 Business Standard の公式価格は 2,098 円(年払い・税抜)です(出典:Microsoft 365 Business Standard)。この価格で比べると、次のようになります。
- 別々に契約(通常価格):2,098 円 + 3,148 円 = 5,246 円。
- セットプラン:3,523 円。
この例では、セットプランのほうが 1 ユーザーあたり月 1,723 円安くなります。社員 20 人に付ける場合、月 34,460 円、年間で 413,520 円の差です。
ただし、セットプランへの切り替え方によって注意点が異なります。
Business Standard を使っている全員をセットプランに移す場合は、契約期間の途中でもプランを変更でき、旧プランは自動的に取り消されます(出典:Microsoft Learn「別の Microsoft 365 for Business プランにアップグレードまたは変更する」)。
一方、一部のユーザーだけを移す場合は旧プランのライセンスが残るため、更新時期とあわせて検討する必要があります。
Microsoft 365 Copilot Business でできること
いつものアプリの中で AI を呼び出せる
Copilot Business の最大の特長は、毎日使うアプリの画面から離れずに AI を使える点です。Word、Excel、PowerPoint、Outlook、Teams などのアプリ内で Copilot を利用できます(出典:Microsoft 公式「小規模ビジネス向け Microsoft Copilot」)。
- Outlook:長いメールのやり取りを要約し、返信の下書きを作成します。
- Teams:会議の決定事項や次の対応を整理します。
- Word:箇条書きのメモから、報告書や案内文のたたき台を作ります。
- Excel:表のデータから傾向を読み取り、集計やグラフ化を手伝います。
- PowerPoint:Word の文書などをもとに、スライドの下書きを作成します。
社内データをふまえて回答する「Work IQ」
Copilot Business では、Work IQ と呼ばれる仕組みを使った AI チャットが利用できます。Work IQ とは、Microsoft 365 上のメール、会議、ファイルなどの業務の文脈を Copilot が理解するための仕組みです。Work IQ によって Copilot がプロジェクトや期限、意思決定といった仕事の状況を把握できます(出典:Microsoft 365 BusinessとCopilotを導入:小規模ビジネスの新しい標準)。
たとえば、次のような依頼ができるようになります。
- 営業担当:「先月の B 社とのメールと会議を振り返って、未対応の依頼を一覧にして。」
- 総務担当:「就業規則の Word ファイルをもとに、新入社員向けの説明資料を作って。」
- 経理担当:「経費データを部門別に集計して、前月より増えた項目を教えて。」
なお、Copilot が参照できるのは、利用者自身がもともとアクセスできる情報だけです。権限のないファイルの内容が回答に出てくることはありません。
既成のエージェントを使える
エージェントとは、特定の目的や業務に合わせて動く AI アシスタントのことです。リサーチ ツール、アナリスト、ファシリテーターなど、Microsoft が提供する既成のエージェントを利用できます。
- リサーチ ツール:複数の情報源を調べて、まとまったレポートを作成します。
- アナリスト:データ分析を支援します。
- ファシリテーター:Teams 会議中のメモ取りや議題の進行管理を支援します。
無料の Copilot Chat との違い
対象の Microsoft 365 プランを契約していれば、Copilot Business を購入しなくても、職場向けの AI チャット「Copilot Chat」を追加料金なしで使えます。違いを整理すると、次のようになります。
項目 | Copilot Chat (追加料金なし) | Copilot Business (有料) |
主な参照先 | Web の情報と、自分で渡したファイル | Web に加え、メール・会議・ファイルなどの業務データ |
機能への アクセス | Standard アクセス (混雑時は制限される場合あり) | 優先アクセス (より速く、安定した応答を目指した設計) |
音声機能 | 現在は利用不可 | 利用可能 |
向いている使い方 | 調べもの、文章のたたき台づくり | 社内の情報と結びついた実務の効率化 |
出典:Microsoft サポート「Microsoft Copilot Chat の機能への Standard アクセスと優先アクセス」、Microsoft Copilotライセンスの有無のCopilot Chatの動作
▼Standard アクセスと優先アクセスとは
Copilot Chat では、Copilot のライセンスを持っているかどうかで、一部の機能へのアクセスの度合いが変わります。Microsoft の公式サポートでは、次のように説明されています。
- Standard アクセス:Copilot のライセンスを持たないユーザーが対象です。サービスの容量によって左右され、時間帯によって使い勝手が変わることがあります。
- 優先アクセス:Copilot のライセンスを持つユーザーが対象です。混雑する時間帯も含めて、Standard アクセスより速い応答と安定した利用を目指して設計されています。ただし、サービスの可用性によります。
対象となる機能には、ファイルのアップロード、画像生成、音声機能、AI モデル、高度な推論などが含まれます。Standard アクセスでは、需要が高い時間帯にこれらの機能が一時的に制限されたり、応答に時間がかかったり、別のモデルで処理されたりする場合があります。これは不具合ではなく、多くのユーザーが安定して使えるようにするための仕組みです。
たとえば、朝の会議前に資料をアップロードして要点をまとめたい場合、Standard アクセスでは混み具合によって待たされる可能性があります。毎日の業務に組み込んで使うなら、Copilot Business による優先アクセスがあると安心です。
まずは Copilot Chat で「AI に仕事を頼む感覚」をつかみ、社内データを活用したい段階で Copilot Business を検討する進め方も現実的です。
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契約前に確認したい条件
単体では契約できない
Copilot Business はアドオンのため、土台となる前提プラン(前提ライセンス)が必要です。Copilot Business の前提プランは次の 5 つになります(出典:Microsoft Learn「Microsoft Copilot のライセンス オプション」)。
- Microsoft 365 Business Premium
- Microsoft 365 Business Standard
- Microsoft 365 Business Basic
- Microsoft 365 Apps for business
- Microsoft Teams Essentials
たとえば、Office アプリだけを使うために Microsoft 365 Apps for business を契約している会社や、Teams だけを使うために Microsoft Teams Essentials を契約している会社も、Copilot Business を追加できます。まだいずれも契約していない場合は、セットプランが候補になります。
テナントあたりの上限は 300
Copilot Business は年間契約で提供され、テナントあたり最大 300 ユーザーまでのプランです(出典:Microsoft Learn「Microsoft Copilot のライセンス オプション」)。今後の採用計画などで 300 人を超える見込みがある場合は、大企業向けの Microsoft 365 Copilot もあわせて比較しておきましょう。
自社に合う買い方の選び方
判断の目安
利用シーン | おすすめの方法 |
一部の社員だけ試したい | アドオンで必要な人数分を追加します。Business Basic、Apps for business、Teams Essentials を契約中の場合もこの方法です。 |
多くの社員に Copilot を使わせたい | Business Standard とのセットプランが割安になりやすいため、更新時期に合わせて比較します。 |
端末管理やセキュリティも強化したい | Business Premium とのセットプランが候補です。 |
アドオンが向いているケース
セットプランは割安ですが、一部のユーザーだけを移す場合は、旧プランで余ったライセンスの料金が更新日までかかる点に注意が必要です。そのため、「ベースプランの更新はまだ先だが、数名だけ先に Copilot を使いたい」「まずは一部の部署で効果を確かめたい」といった場合には、アドオンのほうが動きやすいといえます。全員に Copilot を付けるのであれば、契約途中でもセットプランへの変更を検討できます。
一部のユーザーだけ新しいプランに移す場合の注意点
契約期間の途中で、一部のユーザーだけをセットプランなどの新しいプランに移すことも考えられます。ただし、旧プランで使わなくなったライセンスにも、更新日までは料金がかかり続けると考えておく必要があります。
Microsoft 顧客契約(MCA)の課金アカウントでは、ライセンスはいつでも追加購入できますが、サブスクリプションからライセンスを削除できるのは、購入または更新から 7 日以内に限られます。また、すべてのライセンスがユーザーに割り当てられている状態では数を減らせないため、先にユーザーからライセンスの割り当てを解除する必要があります(出典:Microsoft Learn「Microsoft ビジネス サブスクリプションのライセンスを購入または削除する」)。つまり、ユーザーを新しいプランに移しても、旧プランのライセンス数はその時点で自動的に減るわけではありません。
たとえば、Business Standard を 20 ライセンス年間契約している会社が、5 人だけをセットプランに移したとします。この場合、旧プランで余った 5 ライセンス分の料金は更新日まで発生し続ける前提で、費用を見積もっておくと安心です。
- 二重払いの期間を見込む:移行した人数分は、新旧両方のプランの料金がかかる期間が生じます。
- 更新時にライセンス数を見直す:旧プランの更新日までに、必要なライセンス数へ減らす手続きを忘れずに行いましょう。
- 購入先に確認する:Microsoft の担当者を通じて購入した場合は、ライセンス数の変更を担当者に直接依頼するよう案内されています(出典:同上)。パートナー経由の契約なども含め、手続きは購入先に事前に確認しておきましょう。
二重払いを避けたい場合は、旧プランの更新日に合わせて移行する計画を立てるのが確実です。
導入効果を高めるための準備
アクセス権限を棚卸しする
Copilot は利用者がアクセスできる情報をもとに回答します。裏を返すと、SharePoint や OneDrive で共有範囲が広すぎるファイルがあると、本来見る必要のない人の回答に使われるおそれがあります。導入前に、次の点を確認しましょう。
- 人事や経理の資料が「組織内の全員」に共有されていないか。
- 退職者や異動者のアクセス権が残っていないか。
- 各サイトの管理者が明確になっているか。
情報を AI が見つけやすい形に整える
- 最新版の規程やマニュアルを 1 か所に集める。
- ファイル名や保存場所のルールを統一する。
- 古い資料はアーカイブして、参照されにくくする。
社内ポータルサイトを「正しい情報の入り口」として整備することは、Copilot 活用の土台づくりそのものです。
小さく始めて、成功例を共有する
Copilot Business はユーザー単位で購入できるため、メールや資料作成の多い部署の数名から始めると効果を測りやすくなります。うまくいったプロンプト(AI への指示文)を社内ポータルサイトで共有すると、ほかの社員もまねしやすくなり、活用が自然に広がります。
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まとめ:Copilot Business は「中小企業が本格的な AI を始める入り口」です
Microsoft 365 Copilot Business は、300 ユーザー以下の組織が、大企業向けと同等の Copilot の機能をより手頃な価格で利用できるプランです。既存プランへのアドオンと、Microsoft 365 とのセットプランがあり、どちらが合うかは契約状況、利用人数、更新時期によって変わります。そして、導入効果を左右するのは、権限や情報の置き場所といった社内の土台です。
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FAQ:よくある質問
Q.
Copilot Business だけを契約できますか?
A.
できません。Copilot Business はアドオンのため、Microsoft 365 Business Basic、Business Standard、Business Premium、Microsoft 365 Apps for business、Microsoft Teams Essentials のいずれかが必要です。これから契約する場合は、Copilot Business とのセットプランも検討しましょう。
Q.
全社員分のライセンスを買う必要がありますか?
A.
必要ありません。Copilot Business はユーザー単位で購入・割り当てができるため、使う人の分だけ用意できます。まずは一部の部署で効果を確かめ、成果を見ながら対象を広げる方法がおすすめです。
Q.
大企業向けの Microsoft 365 Copilot と比べて機能は劣りますか?
A.
いいえ。Copilot Business は大企業向けと同じ Copilot の機能を提供します。主な違いは対象となる組織の規模と価格です。













