Azure のメリット・デメリットは? スムーズに導入するための方法も解説

目次
Microsoft Azure(※)(以下、Azure)は、Windows 製品や Microsoft 365(※)などを手掛ける Microsoft 社が提供するクラウドサービスです。
クラウドベースのサーバーやストレージ、データ分析などを行えるさまざまなサービスが存在しており、幅広い分野で活用されています。
DX やデジタル化が推進されて、企業におけるクラウドサービスの利用が増加している今、自社でも Azure を導入しようと検討している方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、Azure の特徴やメリット・デメリット、活用が向いている企業について解説します。
※ Microsoft Azure、Microsoft 365 は、マイクロソフト グループの企業の商標です。
Azure の特徴
Azure は、Microsoft 社が提供するクラウドサービスの総称です。
クラウドサービスの利用形態は、一般的に IaaS(Infrastructure as a Service)・PaaS(Platform as a Service)・SaaS(Software as a Service)に分けられます。Azure は、IaaS と PaaS のサービスを提供しています。
▼クラウドサービスの利用形態
利用形態 | 特徴 |
IaaS(イアース) | 仮想サーバーやネットワークなどのインフラのみを提供する |
PaaS(パース) | インフラに加えて、OS やデータベースなどのミドルウェアも提供する |
SaaS(サース) | エンドユーザー向けのアプリケーションを提供する |
また、Azure で利用できる主なサービスには、ファイルサーバーやストレージ、データベース、セキュリティ、ID 管理などが挙げられます。
▼Azure で利用できる主なサービス
種類 | 内容 | サービス例 |
ファイルサーバー | ユーザー同士でファイルを共有する | Azure Files |
ストレージ | クラウド上でファイルやドキュメントなどのデータを保存する |
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データベース | 決まった形式でデータを蓄積・管理する |
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セキュリティ | セキュアな通信で安全にクラウドサービスを利用できる |
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ID 管理 | ユーザー ID の管理やアプリ・データへのアクセスを制御する |
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なお、Azure の概要や代表的なサービスについては、こちらの記事で解説しています。併せてご確認ください。
Azure のメリット
クラウドサービスにはさまざまな種類が存在していますが、Azure には特有のメリット・デメリットがあります。
Azure の主なメリットには、以下の 4 つが挙げられます。
① Microsoft 社の製品・サービスと親和性が高い
Azure は、Microsoft 社が提供する Windows 製品のほか、Microsoft Excel(※)やMicrosoft Word(※)などの Office 関連のサービスと親和性が高いことが特徴です。
サーバーとの連携・データ移行をスムーズに行えるほか、操作性が似ているため、Microsoft 社の製品・サービスを利用している企業は導入しやすいメリットがあります。
※ Microsoft Excel 、Microsoft Word は、マイクロソフト グループの企業の商標です。
②オンプレミス環境と連携が可能
既存のオンプレミス環境と連携できるサービスが豊富なことも、Azure のメリットの一つです。Windows 系のオンプレミス環境と連携すれば、以下のような活用ができます。
▼オンプレミス環境との連携でできること
- ● オンプレミス型のシステムで蓄積されたデータを Azure に統合する
- ● オンプレミス型のシステムと Azure のファイルサーバーを同期する
- ● VPN でオンプレミス環境と Azure 環境を連携して、社外からのアクセスを行う
③高いセキュリティが確保されている
Azure ならではのメリットとして、Microsoft 社が保有する知識や経験を生かして、高いセキュリティ対策が行われていることが挙げられます。
▼Azure のセキュリティ対策
- ● AI によるデータ分析で脅威を検出する
- ● DDoS 攻撃の脅威からの保護
- ● ID 管理とアクセス権の制御 など
以上のような強固なセキュリティ管理が行われているため、クラウド環境への安全なアクセスが可能になり、不正アクセスや情報漏洩などのリスクを防止できます。
④BCP を強化できる
Azure には、BCP を強化できるメリットもあります。
Azure のデータセンターは世界各国に設置されており、大容量かつ強固なネットワークを確保しているため、システムの安定稼働が実現できます。
また、日本では東京・大阪・埼玉の 3 拠点にデータセンターがあり、データの保存先を国内に指定できるほか、日本のマイナンバー法に基づくプライバシー保護が適用されます。これにより、データの流出や悪用などのリスクに備えられます。
Azure のデメリット
Azure にはさまざまなメリットがありますが、デメリットもあります。
①専門的な知識・技術が求められる
Azure のサービスは多岐にわたり、カスタマイズの自由度も高いことから、導入・移行の際には専門的な知識・技術が必要になる可能性があります。
事前のアセスメントや実装方法の設計なども必要になるため、自社での導入が難しい場合には、外部のサービスを活用することも一つの方法です。
②通信障害への対策が必要になる
Azure の利用時には、クラウドへのネットワーク接続が必要になるため、インターネットの通信障害が発生すると、アクセスできなくなるリスクがあります。
突然の障害やアクセス急増による負荷が発生した場合でも、サービスの利用を維持できるように、ネットワークの冗長性・可用性を確保する対策が求められます。
Azure のネットワークにおける冗長性・可用性を確保するためには、“可用性セット”を活用することが有効です。Azure の可用性セットについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
Azure の導入が向いている企業
Azure の導入が向いていると考えられる企業には、以下が挙げられます。
▼Azure の導入が向いている企業
- ● Windows や Office 関連製品を利用している
- ● オンプレミスとクラウドを連携したハイブリッド環境で運用したい
Azure のサービスは、Windows 製品や Microsoft 365 と親和性が高く、データ移行・連携をスムーズに行えるため、現在すでに利用している方に向いています。
また、Azure では、すべてのリソースをクラウド上に集約するだけでなく、オンプレミス環境と組み合わせて利用できるサービスも豊富です。そのため、オンプレミスとクラウドの双方の特性を活かしつつ、ハイブリッド環境で運用したい企業にも向いているといえます。
まとめ
この記事では、Azure について以下の内容を解説しました。
● Azure の特徴
● Azure のメリット・デメリット
● Azure の導入が向いている企業
Azure は、Microsoft 社の製品・サービスとの親和性が高く、オンプレミス環境と連携しやすいことから、現在 Windows や Office 関連製品を利用している企業、ハイブリッド環境で運用したいという企業に適しています。
ただし、サービスの種類が多く、カスタマイズの自由度も高いため、専門的な知識・技術が求められる可能性があるほか、通信障害への対策も必要です。導入が難しいと感じる場合は、外部サービスを利用することもおすすめです。
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